2008年11月1日土曜日

電動車いすを作ろう その5 ~判定書と処方内訳書

いわゆる障害者自立支援法を利用して電動車椅子を作ろうと思い立ち、8月末に福祉センターでの判定も無事済ませました。
判定では電動車椅子に実際に乗っているところを見せて、支給が適当か不適当かを決められるというので緊張しました。

私は過去に電動車椅子を使ったことがあるのは1度だけ、それも伊勢神宮で一時的にお借りしたものです。伊勢神宮の境内は砂利道が続くので自走式で進むのは押してもらったとしても無理。それで敢えて電動車椅子を貸し出しているということでした。
あのときお借りしたのは車輪が小さな本格的な電動車椅子です。自重があるので安定していましたし、操作する場所も人気があまりない広い場所。ほとんどまっすぐ進むだけの環境でしたので、初めての私も問題なく動かすことができました。

しかし、今回操作しなければならないのは簡易電動型。しかも路上での判定は街中の人も車も行き交う忙しい場所です。
何ごとも事前準備をきちんとしておかなければ緊張で胃の調子を悪くしてしまう私は、今回の判定にも万全の対策をして臨みたいと考えていました。

今までの苦労は文章にしてしまうと「これだけか」とも思えますが、実際には気苦労もあり体調も整えておかなければならずと色々たいへんでした。
まぁ、とにもかくにも第一関門は無事に通過~。
しかし、これからやらなければならないことはいくつもあります。

E社からお借りした電動車椅子は、10日間ほど無料で使っていて良いですよと言われていたのですが、センターで判定を受けた日に返却に行きました。なにせ一般道で自宅から2時間近くも掛かるので、外出ついでに思い切って行かないと腰がますます重くなります。
電動車椅子の面白さみたいなものを感じ始めていましたので、もう少しお借りして色んなところに行ってみたかったのですが、それは自分の車椅子ができてからのお楽しみにしようと思います。

センターの職員のお話では、判定後1週間ぐらいで役所の障害福祉課のほうに判定書と処方内訳書など一式が届くとのこと。
障害福祉課ではそのコピーを私宛に郵送するので、それを希望する業者に提示して見積書を作成してもらってくださいということでした。

そして、その書類のコピーが約束どおり届きました。
丁寧な職員の手紙とともに「判定書」が1枚、「処方内訳書」が1枚、それに加えて、「適合報告書」という3枚綴りの用紙が同封されていました。
「判定書」には、「補装具費【電動車いす】の支給は適当と認められる。」という嬉しい文言が光ります。また、その書類の備考欄には電動車椅子の種類や既支給の車椅子の扱いなどについて書かれていました。

「処方内訳書」のほうは流石に詳しく記載されていました。
すでに印刷されている各項目について、必要と認められるものにマル印が入っていて、ところどころに補足説明が記入されています。その項目を見ると実に細かいことまで申請しておかなければならないものだったんだなぁと改めて知りました。
クッション一つとっても、その素材や構造により5項目も挙げられています。
クッションについては、センターにいくつか種類が用意されていて、それらの中から選ばせてくれたので、ベストな選択になっているはず。

それ以外の項目についても、幸いにも私が申請したものはもちろん、欲しいと思っていたものはすべてカバーできているようでしたが、そのほかに、「バッテリの指定」や「外部充電器」などの項目にマル印が入っており、また、構造として「ハンドリム=左・右」や「操作=左」という項目まで指定が入っていました。
また気になる「速度」については、「時速4.5km」と明記されていました。

この後の手順としては、これら書類を車椅子業者に提示して見積書を入手し、それを障害福祉課に送付します。
そして審査の上で「支給決定通知書」が発行されることになります。
そのあと業者との打ち合わせや採寸などとなるのでしょう。
車椅子が完成したら、適合判定というものを受けなければなりません。処方指示のとおりに出来上がっているかどうかの確認を受けるのです。
最寄の病院などでリハビリ専門的技術を持つ第3者、つまり医師やPTなどの方に適合判定書類を作成してもらえればそれで代用できるとのことですが、そうでない場合はまたセンターに出向いて補装具適合判定を受けなければなりません。

そんな先のことはさておき、今やることは業者の見積もりの入手です。
実はこの段階で私はまだ注文する業者を決めかねていたのです。本来ならば電動車椅子をお借りしたE社にお願いするのが筋なのかもしれませんが、せっかく高価なものを購入するのであればひとしきり悩んでみようと思ったのです。E社からお借りしたときは判定日が間近に迫っており、ゆっくり比較検討する暇がなかったこともあり、私はこの期に及んで情報収集に励むことにしました。
メーカー各社のサイトを訪問することはもちろん、車椅子の先輩であるマイミクさんに色々と教えていただいたり、ミクシィのコミュで相談したりもしました。
そのままズルズルと悩み続け、結局E社に見積もり依頼をしたのは書類を入手してからちょうど1ヵ月後のことでした。

以下、「その6」に続きます。

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