2020年9月28日月曜日

第一級アマチュア無線技士国家試験受験(R2年9月期)その4

 9/27の1アマ無線工学の試験を、引き続き振り返ってみる。

使用していた問題集や参考書にはなかったような内容・形式の問題は、残すところあと10問となった。A-1、-2、-3、-6、-7、-9、-13、-14、-16、-18である。

A-1は「2つの点電荷から受ける電界強度」の問題。2点間のものなら分かったが、求める点の位置が2点間の線分上にない。悩みまくったが、電界は2つのベクトルの合成ではないかと思い、計算して絞り出した。思いついたきっかけは、d-cとa-cの距離が同じになっていることに気付いたからだが、そんなことは大した意味は無いだろうか。

A-2は「環状鉄心の磁束」を求める式を選ぶ問題。選択肢のいずれも記憶になかったが、何に比例し何に反比例するのかを考えて選ぶことにし、Mの平均磁路長のみ分母に持ってくる。実のところ消去法に近く、平均磁路長が大きくなると磁束がどうなるのかピンとこないでいた。それ以外の項目、Mの断面積や透磁率は比例しているはずだからということで、残ったのが、平均磁路長のみ分母にある式φ=μNIS/Lだった。

A-3は合成抵抗の問題で、一見したとき楽勝と思ったが、いざ解こうとトポロジーをあれこれ探ってもうまくいかないことに気付き、これも悩みまくる。時間最後のほうで、回路が平衡しているのではないか、となると縦の抵抗器には電流は流れないのではないかと思い、それらを無視して単純に計算して解いてみた。

A-6はセラミック発振子についての文章問題。セラミック発振子はノーマークだったが、私が持っている発振子の知識を総動員して3つの空欄を埋めた。コルピッツ発振回路の「コイル」と置き換えるという理解で、選択肢を2つにまで絞れる。電気的等価回路は水晶振動子と同様か異なるかで悩んだ。決め手は温度変化による周波数特性の優劣だ。はたして結果は?

A-7は「Nチャネル接合型FET」についての説明で、トランジスタや半導体の知識をしっかり持っていれば解けたはずだが、ちょっと疎かにしていた分野で反省することしきり。相互コンダクタンスのgmの式はすぐに分かり、なんとか選択肢5つのうち2つにまで絞り込んでいたが、ふと思いついて、別の選択肢にマルした。

A-9は「Trのダーリントン接続回路」について。ひとつのトランジスタとみなしたときのエミッタ接地直流電流増幅率を表す近似式を求める。正直ピンとこない問題だったが、2つのトランジスタがダーリントン接続でつながっているのだから、単純にそれぞれの増幅率を掛けてしまえと思って解答を出した。

A-13は「可変容量ダイオードを使用した直接FM変調回路」について。「逆バイアス」電圧と「空乏層」はすぐに分かったが、それだけだと、選択肢が2つ残る。最後に共振周波数を求める式で、コンデンサを和とするか差とするかで一瞬悩む。結局、CdとCは並列接続なので「和」という単純な理由で絞り込んだ。

A-14は文章問題の選択だったが、「影像周波数と混信」に関するもの。最初ややこしそうに見えたが、よく読むと、消去法により、ほぼ一瞬にして解答を導き出すことができた。

A-16は「変圧器つきの全波整流回路」の計算問題。ダイオードに印加される逆方向電圧の最大値を求める。この手の問題は苦手意識があって、いくつかパターンを覚えていたのだが、今回出題のパターンは手持ちがなかった。仕方なく、トランスの二次側実効値のひとつから最大値を求め、コンデンサがあるから2倍し、さらにダイオード2つのうち一つに印加されるから2で割っておいた。

A-18は「5/8波長垂直接地アンテナ」についての問題。空中線に関してはほぼOKと思っていたのだが、まさかの5/8波長のアンテナとは・・・。最初へこんだが、5/8波長垂直アンテナは、プロ資格の勉強のときにかじったことがあり、しかも、昔々に出ていた2m(144MHz帯)で5/8ラムダのGPを使っていたので、それを思い出して解答した。実際には、この種の垂直アンテナの電流分布は頭頂部付近で最小になるということを知っていれば解答できる。

というわけで、必死に何とか全問解答してみたわけだが、以上の内容はすべて自己流なので、良い子はマネしないように(笑)。はたして、見事正解が導きだされているのだろうか。

ただ、これら以外の問題はバッチリというわけではなく、不安な個所も多い。自信のあるものだけを合計すると、95/150点となり、合格ラインの105点には届かない。もしかしたら行けているかもというものを探すと2問プラスで、それだと105点となり、ちょうどボーダーである。もうちょっとおまけしても、せいぜいあと2問で120点となるが、ギリギリで予断を許さない。自信がある問題でも、計算ミスやケアレスミスをしている可能もあり、本当に合否は分からなくなったのだった。

昨日試験が終わってからは悶々とした時間を過ごしているうち、もうダメかもと思い始めてリベンジを期するべく、次回12月期の申し込み期間をネットで確認したほどだった。しかし、今日は少し気を取り直して、いくつかの問題についてネットで解法を探してみたら、いくぶん希望が持てるようになってきた。

A-1、-2、-3、-4、-18、-19は正解しているか、あるいは正解している気配が濃厚となり、B-5小問は5問中4問は正解しているらしいと判明したのだ。これは大きい。それでダメかもしれない問題を数えると、A問題で5~6問(25~30点減点)、B問題で1問(1点減点)で、合計得点124~131点は見込めそうになった。ボーダーラインは105点なので、これだと文句なく合格だが、ほかの問題が確実に取れているという保証もなく、まだ安心はできない。

問題と正答の発表は、明日(火)16:00である。

(つづく)

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