2008年10月26日日曜日

【きもの文化検定】 受験してきました!

本日、無事に【きもの文化検定】試験2級を受験してきました。
今まで日記で大騒ぎしていて申し訳ございませんでした。
同じく受験された皆様はいかがだったでしょうか?

さて、もしかしたら反感を買うかもしれないことを承知で敢えて書かせていただきますが、、、、
今回の2級試験は実に「拍子抜け」いたしました。

2級は今年から始まった級なので過去の実績がなく、過去問題がないうえに出題指針もはっきりしていなかったんですよね。
それゆえ、受験者たちは受験準備にあれこれ知恵を絞って対策を立てていたと思います。
それを見事に裏切られました。

あんな平易な内容だと、下手をすると3級のほうが難しいかもしれません。
3級はそれぞれの問いについて4択ですが、2級は語群選択とはいえ、語群の内容を常識的に吟味すると実質「2択」というような問いもいくつかありました。語群の選択肢をもう少し増やして、しかももっともらしい単語を並べるだけで難易度はもっと上がると思うのですが。
あれだと、合格者を増やして、検定試験の知名度を上げようとしているのかなどと勘ぐりたくなります。

それと、去年もありましたが、問題自身の不備です。

まず気になったのは、語群の中のミスプリです。
具体的には、問12で「皇太子徳仁親王と雅子様の結婚の儀」の際のお二人の衣裳について詳細を問う問題がありまして、その解答語群に「黄円の袍」というのがあったのですが、これは「黄丹の袍」の間違いではないかと思われます。

そもそもこの問題はいわゆる公式教本外の出題、つまり教本には記載がなく、我々の知識や経験を試すような内容なのです。
ただでさえ問題を見たときにドキッとするわけですが、それなのにいきなりミスプリとは猫だましにもほどがありますね。メチャ怯みましたよ(笑)。
今回の2級試験で唯一骨のある問題かと思われるだけにミスプリは残念です。1問は全員正解扱いになるのかな?

ちなみにこの問題とは、平成5年6月9日のお二人の結婚の儀での衣裳について、皇太子様は「どのような束帯」を身につけ、その「御紋は何」で、一方、雅子様は「どのような色柄」の「どのような織物」の唐衣をお召しだったか。また、雅子様の長袴の色は濃紫だったのに対して、既婚女性の「長袴の色は何か」を問う問題でした。

今回の【きもの文化検定】の解答はすべて明日以降に公式サイトに掲載されるそうですが、その前に解答を予測しますと、

問12
 ア-1 黄丹の袍 (正しくは「黄丹」ですよね。ミスプリで全員正解?)
 イ-7 窠に鴛鴦 (「窠に鴛鴦」ってご成婚記念切手にあったような?)
 ウ-2 亀甲に雲 (「亀甲」というのが覚えがあるような、ないような)
 エ-5 二陪織物 (=二重織物:平安装束に多く見られる織物だから)
 オ-4 緋  (十二単の袴って紅系の色だったような記憶が・・・)

どうなんでしょう?
明日になれば・・・。

それとついでに書きますと、この問12の問題の、特に後半2行の文章がガタガタだと思います。ほかの設問が比較的分かりやすくてまとまっているのに、いったいどうしたことでしょう。きちんとした日本語として成立していないような気がします。なので余計に我々受験者の頭を悩ませてくれました。 
ここだけ出題担当者が違うのか、メモ書きしていたものをそのまま印刷しちゃったのかと思えるような、かなりいい加減な印象です。


さて、他はおおむね平易な問題ばかりだったのですが、もう一つ私を悩ませたものがありました。
それは、後半の記述式の問題で、「問17~26の空欄に、適当な言葉を入れて、文章を完成しなさい。(漢字または平仮名で答えなさい。)」という指示についてです。

解答を書くに際して、「テーチ木」(問19)、「ジャカード」(問20)などとカタカナで答えるのが相応であるものがありました。
さらに「Z撚り」とアルファベットを含むものや、「8」枚(問26)という数字を含むものもありました。

私は、「テーチ木」については「車輪梅」とし、「8枚」は「八枚」と書きました。「Z撚り」は仕方がないのでアルファベットをそのまま用いましたが、最後まで悩んだのは「ジャカード」です。それで、試験中にもかかわらず試験監督を呼んで、「答えがカタカナだと想定されるものがあるのだけど、そういうものについてはどうすればよいのか」と聞いてみましたが、「問題に関する質問には答えられない」と言われ何も解決しませんでした。

最初は「紋織機」と書いていたのですが、やはりジャカードが気になったので、結局「じゃかーど」と書いておきました(笑)。
文脈からするとどちらでも正解のような気がしますが、果たして平仮名の「じゃかーど」はOKなのでしょうかね?

この件でちょっと腹が立つのは、ほかの試験会場(京都)では「カタカナや数字が混じっても良い」との説明があったという証言がコミュに出ていたことです。
最初からそう言ってくれればもっと話は早かったし、もしかしたらそのせいで他の言葉を書いてしまった人もいるかもしれない。
まぁ、1点を争う競争試験でもないし、所詮は趣味の検定試験なのですから目くじらを立てるほどのことでもないんですがね。

とまぁ、偉そうに書いている私ですが、問16の4問は全滅でした。
素材と着用期間についてなのですが、「紗合わせ」、「絽縮緬」などのきものや帯を何月から何月まで着用するかという問題です。
公式教本1にグラフのような一覧表が載っていますが、あれの一部がそのまま出ました。この点については、分かったつもりになっていて、追い込みではすっかりノーマーク。見事にヤマが外れてしまいました。

もう一つ、問27で、沖縄の先染織物の中で国の重要無形文化財に指定されているものを4つあげよという問題がありました。
公式教本に出ていた3つはカバーしていたのですが、4つめが出てきませんでした。

実は直前(昨夜)に文化庁の「国指定文化財データベース」というURLを入手していたのですが、サイトに訪問することを怠ってしまいました。
一瞬でも覗いていたならば記憶に残っていたかと思うと悔やまれます。
重要無形文化財についてはマークしていたのですが、教本に載っているものがほとんどすべてだと思い込んでいました。今頃になってサイトをチェックしてみると、他にもいくつかあるんですね。ここまでフォローできなかったことを、日記を頼ってくださった皆様にお詫びします。
まったく後の祭りで申し訳ありません。

試験問題は事前情報を基に予想したとおり全部で30問ありました。解答数はちょうど100項目です。
合格への手ごたえは敢えて書きませんが、来年以降もこのような内容の問題が続くとすると、ちょっとどうかと思います。
というか、来年からいきなり方針を変えるのも不公平ですしね。

いやはや1級がどうなるか、楽しみというかなんというか。
ここまで来たら1級まで取らないと中途半端な気もしますしね。もし、最初からそれが狙いだったとしたら、まんまとうまい釣りに引っ掛かったと言えるでしょうか(笑)。

2級の受験料8,000円~。
1級はどうなるのか。
お金と時間を掛けるだけの検定試験になってもらいたいと思います。

最後に、今回も身体障害者である私が受験するに際して、会場に自家用車を乗り入れる許可やその他のご手配をしていただきました。
末筆ながら、主催者の方および検定事務センターの方々、また、本日の試験監督者および補助スタッフの皆様に厚くお礼を申し上げます。

さらに、SNSミクシィにて様々な情報をいただいた皆様やお励ましをいただいた皆様方にも感謝の意を表します。
ありがとうございました。

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